On The Scene

最近ちょっと気になっている製品がこれ「Eye-Fi」(米Eye-Fi製)である。

どんなものかというと、一見したところは普通のSD カードに見えるのだが、2GB分のメモリ容量に加えて無線LAN の機能までもが内蔵されているのである。無線LANを経由して画像をPCに自動保存できたり、FlickrやGoogle Picasaなどの各種Webアルバムやオンラインサービスへの自動アップロードなどが可能となるシロモノ。現時点ではFlickr、Facebook、 MobileMe、Movable Type、my Picturetown、Picasa、Snapfish、TypePad、VOXに対応する。SDメモリーカードを使用するデジカメであれば機種を問わずに使用可能だ。(例外的にいくつかのデジカメでは非対応とされいる。詳しくはEye-Fiのサイトを参照)。

米国では以前から商品化されていたのだが、今回、電波法に基づく技術基準適合証明を取得したことで国内販売が可能となり、国内販売元であるアイファイジャパンから発売開始となったのだ。対応OSはWindows Vista/XP、Mac OS X(10.3/10.4/10.5)で、ユーティリティは日本語にローカライズが行われている。
海外では、PCへの送信機能だけの「Eye-Fi Home」、PC及びオンラインサービスへの送信機能を持つ「Eye-Fi Share」、Eye-Fi Shareにジオタグ付加機能などを追加し位置情報機能を備えた「Eye-Fi Explore」の3種類の製品があるが、日本国内で商品化されたのは「Eye-Fi Share」だけのようだ(2008/12月現在)。海外ではEye-Fi Shareも容量4GBのモデルが発売されているが国内未発売。 
なお、並行輸入品については、前述の技術基準の認可対象外となるので、法規上は使用できない。
自宅環境でのみファイル転送を利用し、送り先も自分のPC だけということであれば、一番安価な「Eye-Fi Home」が適当かとも思うが、このHomeの発売は見送られたもよう。

使用前にはPCとのペアリング作業が必要だが、一度設定してしまえば、Eye-Fiを装着したデジカメで撮影した画像は、そのまま(カメラにSDカードを装着したまま)無線LANで転送可能。特に意識しなくても、無線LANの電波圏内に移動しただだけで自動的に画像の送信が行なわれる。 なお、対応ファイルはJPEGのみで、動画ファイルやRAWファイルは転送しない。
現在、Eye-Fi カードはアドホックモード(アクセスポイントを介さずに、パソコン同士が直接通信を行うモード)には対応していない。

 このような無線LANでの転送機能を装備したデジカメもあるが、選択肢はそう多くはない。デジタル一眼レフでもオプションとして用意しているものもあるものの、それなりに高額なアクセサリである。Eye-Fiは、1万円前後と比較的安価な上、機種を問わず汎用的に使用できるという点が特徴。これがあれば、メーカー純正の無線LANアダプタは不要になるかもしれない。

ボクのカメラでSDカードを使用しているのは、RICOH GR Digital2だけ(Nikon D80は売却予定)。Eye-Fiに興味はあるものの、Amazon価格で 9800円前後 (Eye-Fi Share)。Eye-Fi Homeでもいいので、5000円前後なら購入意欲も沸くのだが。。。。
あるいは、MicroSD化されてケータイでも使えるようになると、これはヒットする可能性アリかも。。。

http://www.eyefi.co.jp/

追記:
米国の仕様によると、Eye-Fi Home/Share/Exploreともに無線LANの仕様はIEEE 802.11b/g、後方互換802.11nワイヤレスネットワークに対応する。Wi-Fiセキュリティは、Static WEP 40/104/128, WPA-PSK, WPA2-PSKをサポートする。ただし、Shared WEPとWEP TSNのMAC版は対応していない。
なお、Eye-Fiを利用した際のデジタルカメラの消費電力が気になるところだが、これについては「画像サイズや通信速度によっても異なるが・・」との前提で、「Eye-Fiが起動した際に周りに無線LANが存在しない時は自動的にスリープモードに移行する。その状態では従来のSDカードと変わりはない」としている。また、接続した無線LAN上にEye-FiクライアントをインストールしたPCが存在する場合には、いったんPCに転送してからアップロードを行う「Smart Boost機能」を利用することで消費電力を抑えられるとのことだ。

コメント

  1. bashi より:

    たしかEOSのオプションで同じ機能のグリップがあった気がします。定価10万円以上だったかな。誰が買うんだーと思っていましたが、これは安いですよね。このSDカードとコラボしているフォトストレージサービスも最近気になっていたりします。
    30days Album
    http://30d.jp/
    30日間限定というのが謳い文句みたいですが、仲間内に写真を配るのに重宝しそうですね。

  2. […] ラをIoTデバイスにする魔法のSDカードだった。僕もすぐに興味を持ったのを覚えている(当時の記事)。それから今に至るまでの8年間、Eyefiはより便利に機能や仕様を改良し続けた。機能 […]

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