幻の大間鉄道

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むつ市から大間まで津軽海峡沿いに走るR279。国道沿いには軌道跡と思われる土手が続いている。これは大畑駅から大間駅までを結ぶ計画であった大間線(おおません)の跡で、未開通のまま放置された未成線。
大間線は、大間にある帝國海軍の要塞強化工事に伴う資材運搬用として、むつ市の下北駅から大間までを結ぶ鉄道として計画された。公海である津軽海峡を他国艦船が通ることが想定されたため、日露戦争と前後して大間の要塞化が行われたらしい。後には、青函連絡船の空襲被害に備えて津軽海峡で最も幅の狭い大間~戸井間を代替航路とする計画も重なり、これに接続する路線として昭和12年に着工し、2年後の昭和14年に下北~大畑間が開通。大畑以北も引き続き工事が進められ路線の大半は完成したが、戦時中の資材不足により昭和18年に工事は中断、終戦後も再開されることはなかった。

青函トンネル計画が西ルート(津軽半島ルート)に決まってからは予定線として地図記載されることもなくなったが、アーチ橋や橋脚などの鉄道遺構が残されたままであり、地元では幻の大間鉄道として知られている。戦時中の建設ということもあり資材不足による粗悪なコンクリート(鉄筋が使えず木筋や竹筋が使われているという)が使われたことに加え、長年の放置で老朽化し崩落の可能性が生じている場所もあるが、近年になって下風呂駅予定地付近の13連アーチ橋を遊歩道として改修・整備。この遊歩道からは、鉄道線から見られたであろう海峡の景色が歩きながら見ることができる。

地元の人によると、この下風呂以外の鉄道遺構は、何かの利用計画もなく手を掛けられることもなく、廃線マニアが写真を撮りに訪れる程度だそうだ。
13連アーチ橋は雪景色にライトアップされた姿も良いとのことで、今度は雪の季節にきてみようかな。

DSC_7121 DSC_7108▲遊歩道は下風呂の街の裏手。 DSC_7119 DSC_7118▲下風呂温泉郷ということで、あずま屋には足湯(無料)がある。


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