熊本市内から少々足を伸ばして天草へ。一般的には天草の乱など史上に残る隠れキリシタンの島として知られているところではあるが、天草灘を臨む風光明媚な地という一面もある。天草と言っても広くて、熊本市内から一番手前の上天草なら車で2時間もかからないが、カーナビに天草南西端の天主堂を目的地としてセットすると示された所要時間は4時間半・・・往復するだけで丸一日を要する。海岸線を通る道はほぼ一本道なので夏は渋滞必至なのだそうだが、海水浴シーズンを過ぎた今は比較的空いていて、天候に恵まれれば水平線に沈む美しい夕景が見れるのだそうだ。沿岸にはウミガメが産卵にくるという砂浜や、イルカウォッチングができるツアーボートなどもある。夕景目当てならできれば一泊して南端の牛深(うしぶか)を目指したいところだったのだが、時間の都合上、今回はあきらめた。
今回は天草の西端にある「崎津天主堂」と「大江天主堂」を訪れただけではあったが、またの機会があれば夕景に映える天主堂というのもよいかもしれない。あるいは、南端の牛深まではここからさらに2時間ほどかかるのだが、運がよければ赤く染まった天草灘に沈む夕日というものをみることができるだろう。
◆天草観光情報 http://www.t-island.jp/default.asp
※崎津天主堂
小さな漁村である崎津は、山一つ越えた大江とともに何百年も続くキリシタンの里でもある。街に人の姿はなく、観光客どころか、地元らしき人もたまに年寄りが歩いている程度。このひっそりとした雰囲気が、キリシタン隠れ里の歴史と重なって街の情景を生み出している。
※Nikon D700 + AF-S50mm
天草松島。遠く対岸にみえるのは島原か?
ーーー【2018/5/2 追記】ーーー
長崎と天草の潜伏キリシタン関連遺産が、世界遺産に内定したそうだ。この天草の崎津集落も含まれている。
自分が行った時は、人も車もいないひっそりとした集落だったけど、世界遺産となると大勢の観光客が訪れることだろう。