「Internet Explorer 8」(IE8)が正式にリリースされたので、さっそく使ってみた。
ちょっと使っただけでも、IE7と明らかに違うのは、大きく改善された速度。快適な操作感で評判の高いFirefox 3に限りなく近いと思う。
これまでのMicrosoft独自仕様ともいえるレンダリングを離れ、W3C(World Wide Web Consosium)標準仕様をデフォルトとしている。
Webデザイナー泣かせとも言えるIE6はヒドイものだった。Webページをデザインする際、表示が崩れないようにするためには、「IE6専用と、それ以外のブラウザ用」の2つのページデザインを用意する必要があったのだ。IE6の圧倒的な利用者の多さのため、さも他のブラウザが悪いような印象さえ与えていたものだった。正統派ともいえる FirefoxやSafariの利用者の増加に伴ってか、IE7で多少は標準仕様に近づいたのだが、IE7は何よりも動作が"重い"のだった。
IE8では、3つのレンダリング・モードを備えた。現在のW3C標準に準拠した「Super Standards Mode」をデフォルトモードとしており、これは広く利用されているWeb標準テスト「Acid2」をパスするものだ。
2つめは、2006年のIE7リリース時にあったWeb標準をMicrosoftが実装したもの。そして、3つめは、Web草創期からある旧いレンダリングモードだそうだ。
IE8は、Web標準に準拠したWebブラウザとして、これでFirefoxやSafari,Operaなどと同じ土俵にたったわけで、ジリジリとシェアを伸ばしているFirefoxとの争いがおもしろくなるかもしれない。