Appleの「iPod touch」をIP電話の端末に変える無料アプリが、App Storeで提供開始となった。
米国にてIP電話サービスを提供するTruphone社の無料アプリによって、MP3プレーヤーであるiPod touchが携帯電話に変身するというものだが、ボクはiPod touchを持っていないので実際に試すことはできず、日本国内での利用の可否については不明。
Truphoneによれば、このアプリを使うと、iPod touchに電話番号を入力するためのキーボードが現れる。Wi-Fi接続が可能なユーザーは、他のiPod touchユーザーやGoogleのメッセージングサービス利用者、TruphoneのIP電話サービスの利用者などとVoIP通話を行えるというわけだ。音声通話の利用にあたっては、別途ヘッドセットとマイクが必要となる。
米国内では、固定電話との通話に対応する機能が追加される見込みで、その他の機能としては「Skype」や「MSN」などのVoIPサービスを利用しているユーザーとの通話やIM(インスタントメッセージ)の送受信、「Twitter」や「Facebook」などの閲覧や書き込みなども計画されているとのこと。
だが、米国でiPhoneを提供する当のAppleは、このTruphoneにそれほど脅威をは感じていないようである。
日本国内においても、「iPod touch」の普及率を考えれば、ソフトバンクの提供する「iPhone」と競争することにはならないだろう。Wi-Fiの普及が遅れていることもあるし、屋外でのヘッドセットの利用はちょっと抵抗が・・・メッセージ中心なら別だが。ただし、家庭内の無線LANでも使用できるようであればIP電話端末としての利用価値があるかもしれず、これについては未知数だ。
このアプリケーションは、AppleのiPhone/iPod touch向けのアプリケーション配布サービス「App Store」から無料でダウンロードできる。
App Storeには、「iTunes」(最新版はiTunes 8)を起動してiTunes Storeからアクセスする。
なお、同様のVoIP及びIMアプリとしては「Fring」がある。
起動すると、SIP通話、Skype、標準の携帯電話のどれを使って通話するかの選択画面が表示される。VoIP通話は携帯電話の通話時間に含まれないが、電話をかけるにはもちろんWi-Fi接続が必要だ。
iPhone/iPod Touchに限らずモバイルプラットフォームのユーザーにとって、通信の選択肢が広がることは大いに歓迎すべきことだろう。